前略、映像の世界はフィルム時代から、ファイルに保存できるまですさまじいスピードで発達してきました、これから先もデジタル機器は益々進化して行くでしょう、電子ピアノも安くてタッチ、音質も良くなって初心者の方の多くが購入する様になっています、でも生ピアノはどうでしょう?何か良くなりましたか?未だにヨーロッパ伝統の昔ながらの製法、品質のスタインウェイ、ベーゼンドルファーの右に出る物は無いですよね?それどころかヤマハ、カワイもいかにコストダウンするかと言う事ばかりで、内部を知らない一般消費者には申し訳無くてとても御報告できません、省ける木製品、材質を落としても影響の出にくい所を探してはプラスチック化コストダウンする現状に憤慨を覚え1995年当たりから新品ピアノは販売しないように心がけています。バイオリン等の弦楽器、クラリネット等の木管楽器、など電気を使用しない生(ナマ)楽器は古いほど物が良いと言う事はハッキリしていますし、管理がしやすいので、大事に人々に受け継がれやすいです、ところがピアノは大きな図体と言うだけで、邪魔者扱いされ出したら惨めですが、大切に管理してあれば価値的な考えはバイオリン等と同じです、中にはあまり使用せずに応接間に置いてあったと言う様なピアノもあり、そんなピアノはかえって新品のピアノより品質は優れています。解りやすい視点から見ますと1970年頃初任給が3万円台の時代にピアノは30万円前後の価格でしたので収入の10倍近く出費しないと購入できなかった訳です、それが現在は40万円程度のピアノも販売されています、初任給の3倍で購入出来る訳で、いかにコストダウンしているかを証明されています。生産台数の現在は最盛期1980年の7分の1にまで減少しました。ピアノ2大メーカーはファミリータイプの生産拠点を中国東南アジアに移しています。
日本中に眠っているピアノは、最盛期頃のほぼ1970年代に作られたものと推測されます。良いピアノがたくさん残っているわけですね。今、日本の新品の生産台数は年間1,6万台と低迷、中古品販売は2万台程度と新品より多く流通しています、しかし大半はテレビや新聞広告により中国に渡ってしまいます、素晴らしい日本製中古ピアノは日本人同士で売買しましょう。